「力学エクササイズ」では、机に向かわなくても"物理の独特な頭の使い方"を身に付けられます。「グラフの読解」「力の矢印の描図」といったコーナーごとに、グラフを描く・矢印を描くといった直感的な操作で練習できます。
私が担当したはじめてのアプリで、使っていただいたユーザーには高く評価をもらっています。企画と要求仕様を作成し、外部ベンダーに依頼してつくりました。
最初にとりかかったのが、ユーザーの課題分析です。
高校の物理は概念的で、最初の単元である「力学」は、多くの高校生が理解に苦しみます。彼らのつまずき分解すると、現象をグラフや図表現に結び付けて考える体験が必要だとわかりました。紙とペンではできない、アプリだからこその体験を形にすることにしました。
きっかけは会社の方針でしたが、アプリで力学を学習するメリットは多いと思いました。力学の習得に「動き」を想像できることが大切で、それは紙よりもアプリだから表現できるからです。具体的に2つの体験を考えました。
アプリ開発の経験がなくても、アプリを作り、ユーザーに喜んでもらえたことが自信につながりました。開発の素人でも、物理の初学者であるユーザーの課題は私が一番に把握していました。言いかえれば、課題解決のUXがしっかりあれば、技術やスキルが乏しくても、積極的に学び、適切に人に頼ることでプロダクトはつくりあげられると考えるようになりました。この経験は、私の挑戦マインドを支えています。